一般財団法人 大阪市身体障害者団体協議会

新年のごあいさつ
 明けましておめでとうございます。
 皆さまにおかれましては、穏やかな新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。
 昨年は11月1日に大阪市廃止・特別区設置住民投票が実施されました。住民投票実施前には特別区移行後の具体的な障がい者施策の内容が不透明なため、大阪市聴言障害者協会は大阪市の考えを伺いたく、大阪市長へ公開質問状を手渡すとともに声明を発表しました。
 住民投票の結果は皆様ご存じのとおり、反対票が賛成を上回ったため、大阪都構想は否決されました。このことにより住民・福祉サービスの低下を心配することなく、安心して暮らしていける大阪市が存続すると胸をなでおろした矢先に、今度は大阪市存続で新たな『総合区』案を2月に提出するということが報じられ驚嘆しています。どのような案になるのかは具体的には決まっていませんが、障がい者福祉の後退にならないよう注視していきたいと考えております。
 今回の住民投票で、わたしたちは大阪都構想案の学習会を3回開き、繰り返し学習した事で、市政の動向を見極め、聴覚障がい者施策をさらに取り組む意識が高められたと思います。障がい者が安心して暮らせる施策を再点検し、問題点は改善しなければなりません。
 現在、新型コロナ渦が収まっておらず、障がい者計画・障がい者施策、聴覚障がい者施策の5年目になる「大阪市こころを結ぶ手話言語条例」に基づく、医療機関などを対象とした手話出前講座の開催、その他の事業や福祉活動も影響を受け、思うようにできない状態になっています。
 また、大阪市手話奉仕員養成講座の24区会場と9か所会場は2020年7月からやっと開催できました。マスク・フェースシールド着用、手指消毒、机椅子の消毒払拭、人との距離をあけるなどの徹底的な感染対策をとっており、無事に修了できるように、受講生も講師も安心して学習できるために工夫しなければなりません。
 おそらくあと1年はコロナ感染が収束できないだろうと予想しています。コロナと共存する生活の中で起こる不便さ、不利さ、大変さという問題点が見えてくると思いますので、さらに対策に努めなければなりません。
 大阪市に住んでよかったという福祉を目指し、聴覚障がい者施策をこれ以上低下させないように注視し取り組まなければなりません。
 大阪市聴言障害者協会役員一同でさらに邁進して参りたいと思いますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
 皆さまには「一陽来復」でありますように心から祈念し、新年のごあいさつとさせていただきます。

令和3年 元旦
大阪市聴言障害者協会
会長 廣田 しづえ(ひろた しづえ)

今月の目次 / 機関紙(おおさか市身協) / ホーム