「大阪市こころを結ぶ手話言語条例」と大阪市手話サークルの存在について
「大阪市こころを結ぶ手話言語条例」において、「手話は、音声ではなく手や指、体などの動きや顔の表情を使う独自の語彙や文法体系を持つ言語である。」と定義され、また、その基本理念は、「手話への理解の促進及び手話の普及は、手話が言語であること及びろう者が手話によるコミュニケーションを図る事を前提として、ろう者とろう者以外の人が相互に人格と個性を尊重することを基本として行わなければならない。」としています。
そして、大阪市の責務として、この条例の基本理念にのっとり、手話への理解の促進及び手話の普及を行うとともに、日常生活及び社会生活において手話が使用できる環境の整備に努め、手話に関する施策を総合的かつ計画的に実施するものとしています。
大阪市聴言障害者協会と各区支部は、その施策の一端を担う活動のひとつとして、大阪市手話奉仕員養成講座(初級コースは大阪市内24箇所(各区)、中上級コースは大阪市内9箇所)を開講しています。その講座運営に非常に重要な役割を果たすのが大阪市内24区それぞれに拠点を持つ手話サークルです。
各区において、手話サークルは講座運営の協力だけでなく、手話を学ぶ人たちや手話によるボランティア活動をする人たちが、地域のろう者とともに手話やろう者の生活を学ぶ場であり、また、交流しあう場でもありますので、大阪市聴言障害者協会は24区手話サークルの存在意義を非常に重んじています。手話を学び、手話によるボランティア活動を通し、高いレベルの手話通訳者育成にも携わっています。
今年度はコロナ禍で思うようなサークル活動ができませんでしたが、10月から緊急事態宣言も解除され、徐々に以前のような状態を取り戻してくるだろうと思われます。手話ができる街、誰でも話せる街が私たちの理想です。その理想を実現するためには手話サークルの協力は欠かすことができません。もちろん、大阪市聴言障害者協会も施策に取り組みますが、市民の方々が大阪市内24区それぞれにある手話サークルの存在意義を理解し、応援してくださればありがたく思います。
大阪市聴言障害者協会
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