一般財団法人 大阪市身体障害者団体協議会

新年のごあいさつ

あけましておめでとうございます。

会員の皆様には、お健やかに新年を迎えられたこととお慶び申し上げます。
昨年は新型コロナウイルス感染拡大の第3波のただ中で新年を迎え、第6波の懸念の中で暮れた一年でした。今のところは緊急事態宣言も解除されていますが、海外では、感染の再度の急拡大が進んでいる国もあり、また新変異株オミクロン株の出現もあって、決して油断はできません。手洗い、うがい、マスクの着用、密を避ける行動などの基本的な感染予防や対策を取りながら、自ら感染しない、また大事な人に感染させないことを心掛けて、お互いに気を付けて過ごしてまいりましょう。

さて、昨年の通常国会で、これまで努力義務であった民間事業者への「合理的配慮」の提供を義務付けることや、相談体制の充実を謳った「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律の一部を改正する法案」が成立しております。
私どものこの3年間の運動がようやく形になったものでありますが、間もなく成立公布後1年にもなるのに施行日が定まっておりません。早期の施行実施を求めて、社会福祉法人日本身体障害者団体連合会の下、会員の皆様や全国の障がい当事者、関係する方々、ならびに大阪市などの行政機関とも連携しながら活動を更に強めていかなければなりません。
それと同時に、残念ながら広く知られているとは言い難いのですが、「大阪府障がい者差別解消条例」が改正され、法と同様に民間事業者への「合理的配慮」の提供を義務付けた上で昨年4月より既に施行実施されておりますので、これが周知、啓発にも、府下の当事者団体の皆様とともに努めてまいりたいと考えております。
昨年の東京パラリンピックでの、障がいの部位や状態の違いがあっても、それぞれがその困難な状況の中で、出来ることを各々のやり方で精一杯工夫しながら真摯に己の限界に挑み、またそれを楽しんでいるパラアスリートの躍動する姿により障がい者への見方も変わってきたのではと感じております。

しかし、一方で5年前に殺傷事件があった「津久井やまゆり園」の利用者が現在暮らしておられる「芹が谷やまゆり園」への度重なるいやがらせの報道に接すると、障がい者と健常者が本当に共に認め合える社会の実現はまだまだ遠いものと考え、未来を創るのは今と心を定めて、今年も微力ながら精一杯頑張ってまいりますので、どうかより一層のご理解とご支援をお願いいたします。 皆様方が今年一年つつがなくお過ごしいただきますよう、心より祈念いたしまして年頭のごあいさつとさせていただきます

令和4年 元旦
一般財団法人 大阪市身体障害者団体協議会
会長 手嶋 勇一(てしま ゆういち)

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