一般財団法人 大阪市身体障害者団体協議会

近畿ブロック福祉大会 大会決議

1 障害者権利条約の規定を反映した高い水準での障害者施策が推進されるよう要望する。

2 障害者差別解消法の趣旨や理念が広く国民に浸透するよう、その周知並びに相談・紛争防止等に向けて充実した体制を整備すべく、国の責務として最大限努力されるよう要望する。併せて、地方自治体に義務付けられている合理的配慮の提供に地域間格差が生じることのないよう、これにかかる経費等の国庫補助金の増額や補助率の改善が図られるよう要望する。また、民間事業者による合理的配慮の提供義務化などを盛り込んだ改正法の内容を国の責務として国民や民間事業者等に周知を図り、3年を待たない早期の施行を要望する。

3 障害者がどこに住んでいても安心して生活できるよう、基本的人権を尊重し、福祉サービスの地域間格差を是正する措置が講じられるよう要望する。

4 障害者相談員にかかる身分等法制度の充実強化を要望する。

5 障害者が自立する職場の確保に、国は、行政や企業に雇用率を課しているが達成されていない。さらに、実際に雇用が継続されなければ、いくら率を上げても障害者の真の自立には至っていないと考える。雇用率達成のため、一層の促進強化を要望する一方、その継続就労にも意を用いるよう、障害者雇用納付金制度や各種助成金制度の広報の拡充を図るとともに手続きの簡素化いついても要望する。

6 障害者・高齢者等の移動の円滑化が、ユニバーサルデザインのまちづくりには特に必要である。着実な取組みを要望する。

7 国および地方公共団体の災害対策会議、委員会に障害者団体の代表および障害者相談員の代表の参加を義務付け、特に要援護者の名簿の共有により、防災減災のネットワークを強く要望する。

8 平成30年度より市町村国民健康保険の都道府県広域化が実施されたところであるが、重度障害者医療費助成制度等の障害者にかかる都道府県、市町村単独事業実施に伴う療養給付費及び普通調整交付金の減額措置を廃止するよう要望する。また、こういった事業を国制度として創設するよう要望する。

9 重要な幼児期からの教育において、障害のある人との交流等を通じて障害理解を深める「心のバリアフリー」学習を、より一層充実強化されるよう要望する。

10 日本のエレベーター協会では、「エスカレーターの安全基準は、ステップに立ち止まって利用することを前提にしている。」と定められている。国民の間違った常識となってしまっている歩行する人のための片側空けは、特に障害者にとっていかに危険で不便を伴う行為であるかを周知徹底し、特に駅などの公共施設においてはエスカレーターの歩行を厳しく禁止するよう要望する。

11 会員の減少傾向等に伴う、組織の弱体化に歯止めをかけ、会員増加等、組織の充実、強化につながる施策の展開を要望する。

12 駐車禁止除外指定車標章の交付については、一律に交付要件が決められているが、個人の状況や地域の事情等もさまざまであるので、それらも考慮しながら交付するうことができるようにするなど、駐車禁止除外指定車標章の交付基準の緩和を要望する。

13 新型コロナウイルス感染症拡大防止にかかる様々な対策に、障害者が取り残されることのない施策を要望する。

令和4年11月10日

第42回日本身体障害者団体連合会
近畿ブロック福祉大会

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