新年のごあいさつ
明けましておめでとうございます。
迎春の候 謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
平素は大阪市聴言障害者協会に、皆さまの多大なご協力を賜りまして心から深く感謝を申し上げます。
2023年度はいろいろな取り組みがありました。旧優生保護法による強制不妊手術に対する取り組みの署名運動と学習会、大阪府生野聴覚支援学校児童事故の障がい者差別のない公正な判決を求める大阪高裁への署名運動115,197筆にも取り組みました。
朝日新聞記事に出た一般事業所の訪問介護中に聞こえない高齢者を殴った事件の他に、見えない虐待(経済的虐待、身体的虐待)が続いています。
全体の障がい者や弱者などに対する優生思想を無くさない限り、生きている限りこの課題は残り続けるでしょう。障がい者もみな人間として生きるべき道を閉ざされるのでなく、拓かなければなりません。何より声をあげ、安心して暮らせる社会を目指し、共に取り組む市民であってほしいと願っています。
来年4月からの障害者差別解消法の改正は、民間企業もすべて合理的配慮の提供が義務になります。民間企業もそれほどこれへの認識がないようですので、もっと情報提供し啓発に取り組まなければなりません。
そして、2016年1月に大阪市こころを結ぶ手話言語条例が制定されて8年になり、2023年5月に障害者情報アクセシビリティ・コミュニケーション推進法が制定されている今、手話通訳者の配置や身分保障がまだ不十分です。
手話言語条例を法制化していくためにも、全ての障がい者が集い、情報共有でき、地域の活性化にしていくために啓発の取り組みなどができる場の障害者総合センターに含まれる情報提供施設の設置も必要です。
日本障害者協議会専務理事の藤井克徳(ふじいかつのり)氏の言葉である「気づく力、つながる力、明日を描く力、続ける力」というように、一般財団法人大阪市身体障害者団体協議会(聴言・視覚・肢体)とともに大阪市へ積極的に提言しなければなりません。
また、大阪市福祉局障がい福祉課の協力で、手話言語デーである9月23日は、大阪市庁舎だけでなく、大阪城本丸にブルーライトスポットをあてる鮮やかな光景が見られました。全区の聴言障害者協会と手話サークル関係など100名以上の団結でアピールしました。
誰もが住みやすい大阪市の福祉を目指し、聴覚障がい者施策をさらに充実していくように取り組んでまいります。大阪市聴言障害者協会役員一同でさらに邁進して参りたいと思いますので、どうかよろしくお願い申し上げます。
皆さまには「新春万福」でありますように心から祈念し、新年のごあいさつとさせていただきます。
令和6年 元旦
大阪市聴言障害者協会
会長 廣田 しづえ(ひろた しづえ)
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