一般財団法人 大阪市身体障害者団体協議会

新年のごあいさつ

 新年あけましておめでとうございます。

 皆様方におかれましては、健やかに新年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

 昨年を振り返りますと、元旦に発生いたしました能登半島地震で始まり、静岡県、秋田県と山形県で、さらに先の地震被害で復興中であった能登半島にも豪雨災害が発生し、災害に明け暮れた一年でした。また、地球温暖化の影響で灼熱地獄ともいうべき猛暑が続き、11月になっても夏日が出現する異常な年でもありました。

 また国内では、相も変わらず詐欺事件が頻発し、昨秋以降は未成年も含む若年層にまで及ぶ闇バイトによる強盗事件も首都圏を中心に連続して発生しており、この国の安心・安全、そして美徳はどこに消えたのかと暗澹たる気持ちを抱えております。

 一方、私どもの運動に関しましては、昨年4月1日より「障害者差別解消法改正法」がようやく施行実施になり、すべての事業者に当事者からの申し出への合理的配慮の提供が義務化されました。また、7月3日には優生保護法国家賠償訴訟に対する、旧優生保護法は作られた時点から憲法に違反であり不妊手術を強いられたすべての被害者に対して、国としての賠償を求めた最高裁判所大法廷での画期的な判決が下され、それに従い全ての裁判での和解がなされ、現在全ての被害者への救済法の適用が始まろうとしています。

 9月には、本会が主管団体となって開催いたしました「第65回政令指定都市身体障害者福祉団体連絡協議会」は、全国15の政令指定都市から総勢124名の参加を得、皆様のご協力のおかげをもちまして盛会裏に、そして現状の福祉課題を参加者全員で共有するなど有意義なものとなりました。このように書きますと、昨年は実りのある年であったように思われますが、「障害者差別解消法改正法」のようにまだまだその認知度が上がらないものもありますし、障がい者への理解不足から生じる様々な悲しい事象も相変わらず出現しております。

 このため、これまでも本会との関係が深かった、特定非営利活動法人大阪市難聴者・中途失聴者協会の皆様を新しい仲間としてお迎えし、環境問題も含め国内外ともに今は先の見えない状況下ではありますが、大阪市内の障がい者の自立と社会参加の促進に取り組み、共生社会の実現を目指してまいりたいと存じますので、引き続きご支援いただきますようお願い申し上げます。

 末筆ながら年頭にあたり、皆様方のご健勝、ご多幸をお祈り申し上げまして、新年のごあいさつとさせていただきます。

令和7年 元旦
一般財団法人 大阪市身体障害者団体協議会
一般社団法人 大阪市肢体障害者協会
会長 手嶋 勇一

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